第三十五話 「商鑑」を書いているのは 「私は商売人です」と胸を張って言えるようになりたいからです。 |
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![]() 私は、生きていく上で大切なのは志を持つことだと考えます。志は、生きていることの誇りから生まれると。商売人であることの誇り、神戸元町商店街に店舗を持つことの誇り、その誇りの中から、商売人としての志、神戸元町商店街の商店主であることの志が生まれると。 しかし私自身は、長い間、商売人であることに誇りを持つことが出来ませんでした。だから商売人として志も持てなかった。いつ、どのように、商売人であることに誇りが持てるようになったのか。それは商売人であることで、私が為しうる仕事があることに気付いたからです。商売人である私にしか為しえない仕事があることに。「商鑑」は、私自身が商売を通じて自覚した商業の社会的有用性、必要性を、歴史的に確認する作業なのです。 |
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