終章 希望の灯り |
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平成7年1月17日、午前5時46分、阪神・淡路大震災発生。地震発生の瞬間、一瞬、これは夢の中の出来事か、と考えました。しかし、その刹那、地を割く大音響。私の身に、神戸の地に、とんでもない大惨事が起きてしまった、と知りました。エライコトになった、これからいったいドウナルノダ。かつて経験したことのない状況に、不安で一杯になりました。家族は全員無事でした。家も倒壊を免れました。しかし家具という家具は重なるように倒れ掛かり、家財は床に散乱し、まさに足の踏み場がない状態でした。勿論、電気、ガス、水道、電話は断たれ、この地震で何がどうなったのか皆目、分かりませんでした。唯、かつてない大災害であることは十分、理解できました。 夕方、陽が沈むと、あたりは急に暗くなりました。夜が訪れると、真っ暗闇。光という光がまったくない漆黒の闇。家族5人、肩を寄せ合うように座り込んでいました。テーブルに、1本のろうそく。その、か細い、か弱い、消え入りそうな炎だけが光でした。その光に照らされた家族の元気な顔。何とかやっていける、やっていかなければ。ろうそくの炎、それは希望の灯りでした。未来にともる希望の灯りを目指して、一歩、一歩、歩んできました。これまでも、そして、これからも、「丸太やオリジナルコレクションコンサート」と共に歩んでまいります。 |
「希望の灯り」 絵・MON |