![]() ![]() 私は、神戸生まれ、神戸育ちですが、たまに旅に出ると、農村風景が、心のふるさとに思えるのです。 |
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![]() 日本人は、農耕集落を、「村」という漢字で表現しました。「村」は中国語の読み方である音読みでは、「ソン」です。「ソン」である「村」を日本人は、「むら」と読みました。訓読みです。私は、日本の社会、組織の陥りがちな弊害を目の当たりにすると、思わず、「ムラ社会」という言葉を思い浮かべてしまいます。その「ムラ」は、「村」であると同時に、「群」なのです。日本は、得てして「群社会」、すなわち、すぐに群れるのです。群れることが日本人の習い性になっている。もしかすると、「村」という漢字を、「ムラ」と読んだのは、「村」が「群」がる所だからではないか。 「群社会」に起こりがちなのは群集心理です。冗談のようですが本当なのは、ある日、突然、バナナが売り場から消える。納豆の時もあったし、落花生の時もあった。バナナや納豆や落花生では、それほど実害は無いかもしれないけれど、しかし、母は晩年、バナナが一番の好物だったのに、バナナが買えなくなったのには困りました。しかし、まさに国家の存亡に、個人の生殺に係わることが、群集心理で左右されるとしたら、これは冗談ではすみません。 |
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