イ ン タ ー ネ ッ ト
 インターネットのホームページを開設して一年が経ちました。その間のべ五千人を越える方が丸太やホームページを見て下さいました。北は北海道から南は九州、のみならずアメリカからもメールを頂戴し、インターネットがインターナショナルなネットワークであることを実感します。空間的制約を超えてまさに地球規模で情報を発信することも、入手することも可能になったのです。かつて孔子は「朋有り、遠方より来る」と言いましたが、現代の友人はインターネットを通じて地球の裏側から訪ねてくるかもしれません。「また楽しからずや」


高    山
 夏の休みに高山に行きました。観光シーズンということもあって大変なにぎわいでした。驚きだったのは何十年前、あるいはもっと以前の日本の街のたたずまいが残されていることでした。日本の風土に調和し人間の生理に合致した街。それは日本という国が、近代化、国際化のなかで捨て去り、置き忘れたものでした。観光地としての高山の商業的成功は、しかしこの街の人々の意図したことではなかったでしょう。大事なものを見究める英知と、それを守りぬく営為の結果として、私達日本人が失って久しい大切なものを求めて人々がかの地を訪れるのです。高山の古い街並みが、来るべき日本のあるべき都市のモデルに思えました。


卒 業 式
 たまたま小学校の卒業式が定休日と重なって出席することができました。 昔は生徒代表が送辞、答辞を朗読したものですが、 今は卒業生と在校生がまるで音楽劇のように在校中の想い出を歌ったり語ったりしていました。 ふと気がつくと壇上に並んで立っていた息子が泣いているのです。 男親として日々の出来事を丁寧に聞いてきたわけではないのでどんな気持ちで小学校の 六年間を過ごしてきたのか分かりませんが、 タオルでふいてもふいても流れでる息子の涙は何より雄弁に語っていました。 悔いのない、離れがたい学舎。 そんな充実した学校生活を与えて下さった先生、生徒、 父兄の方々に感謝の気持ちでいっぱいになりました。


カ 行
 「チェロ」とかけてなんと解く「アイウエオ」と解く、 その心は「カ行(家業)はその次」などと自嘲気味にうそぶいていました。 ところが「芸は身を助く」。
 「丸太やオリジナルコレクションコンサート」 という音楽をモチーフにした商品の制作、 販売をはじめてチェロを弾いて身についた生き方、 感じ方、人とのつながりが大いにプラスになりました。 我を忘れて溺れることは身を滅ぼしかねませんが、 寝食を忘れて没頭することが新たな発見や創造を生むように、 魂を奪われるほど心ひかれる対象にめぐりあうこと、 今風にいうと「ハマル」のはあながち悪くはないでしょう。 ただし「過ぎたるは及ばざるがごとし」自戒をこめて万事ホドホドに。