きもの 墨流し染 高橋孝之
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  『墨流し染め(すみながしぞめ)』

 墨流し染めは長さ14メートル、巾1メートルほどの水槽に水を張り、特殊加工した染料を水面に浮かせて波紋を描き、布地に写し取る染色技法です。我が国で最も古い染色技法のひとつで残された記録では9世紀の初めに遡ります。11世紀の初めに墨流しで染められた和紙が現存しています。墨流し染めの技法は800年以上前に越前に伝えられ福井藩主等によって明治維新まで保護されていました。明治になって、それまで紙に染められていた墨流し染めが京都で布地に染められるようになりました。墨流し染めは中国から中近東、そしてヨーロッパに伝わりマーブル紙が生まれました。日本が源流となって世界的に広がった染色技法だといわれています。高橋孝之さんは数少ない墨流し染めの染色家です。

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