来年は東京オリンピックが開催されます。東京での開催は56年ぶり。さらに二五年には大阪万博も開催が決まっています。日本と世界が今よりもっと近くなるでしょう。これを機に、日本と世界の繋がりについて多くの方が興味を持たれるかもしれません。
 この度弊店では【名和野要コレクション 日本と世界の民族衣装展】を開催いたします。染織研究家・名和野要さんが世界中で収集した民族衣装から、日本と世界の繋がりをひも解く展示会です。日本の文化や風習は、長い時代の中で世界中の様々な要素を吸収してきた歴史があります。その痕跡は、日本の民族衣装である着物の中にも見出すことができます。今よりもはるかに世界が遠かった時代においても、日本と世界は繋がっていたことを民族衣装から知ることができるのです。
 今回の民族衣装展では、インドや中東、中国など世界各国の民族衣装を、現地で名和野要さんが撮影した写真などとともに展示いたします。江戸時代の小袖など、日本と世界の衣装の歴史をご覧いただけます。会期中は名和野要さんがそれぞれの衣装の由来などを解説してくださいます。
 大変貴重な資料などをご覧いただける機会です。お時間ございましたらぜひお越しください。

インド

アラブ首長国連邦

コソボ

カザフスタン

シリア

パレスチナ







 一九七〇年大阪万博のシンボル「太陽の塔」は現代美術家・岡本太郎の代表作といわれています。その内部に樹木のオブジェがあるのをご存知でしょうか。太陽の塔の中には「生命の樹」というオブジェがあります。五色に色分けされた樹木は五大陸を表し、上に行くにしたがって単細胞生物から様々な生物に進化していく様を表しています。
 この生命の樹、その起源は古代オリエントまで遡ることができます。生命の樹は古代の信仰対象を文様にしたものです。生命の樹は生命力の源泉であり、豊穣、生産の象徴として崇拝されました。文様としては、一本の樹を中心にし、その両側に一頭の動物を描く図柄で表され、東西に広く伝わりました。生命の樹の文様は東の果てである日本にも伝えられ、正倉院にも収蔵されています。
 この度のトークショーでは、名和野要さんが収集した貴重な世界の染織品をご覧いただくとともに、生命の樹の文様が世界に広がり、現代まで続く歴史を解説していただきます。遠い異国と日本の繋がりや、遠い過去と現代の繋がりを、生命の樹の文様を通して感じていただきたいと思います。
 トークショーは二月二十四日(日)、一回目が十三時から、二回目が十五時から、弊店2階ギャラリー【響】にて開催いたします。予約不要・入場無料です。お時間ございましたらぜひお越しください。