表現したい模様を考え、下絵をつくります。花鳥風月や幾何学文様など刺繍で表現できる模様は様々。下絵の通りに刺繍をするので、細部まで丁寧に仕上げます。
地色の地色は事前に生地を染屋さんでそめてもらいます。刺繍糸は使う色の数だけ必要なので、森さん自身が糸染をしています。
転写紙を使い、下絵を生地に写します。
下絵に沿って刺繍をします。同じ図案でも、刺繍技法の使い分けで全く異なるイメージになります。点で表現したり、線を並べたり、糸を交差させたり、表現力は無限大です。
「ぜひ一度刺繍を体験してみてください」との森康次さんのお言葉に甘え、半衿の刺繍を体験させていただきました。平面に見える生地は、よく見ると糸の山と谷があり、織られた糸が一段一段あるのがわかります。
その布目に合わせて刺繍をするのは集中力と根気が入りました。やり始めると没頭してしまい、時間が経つのがあっという間でした。