秋の行楽シーズンがやってまいりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。気候も涼しく過ごしやすくなって、そろそろ着物を着てお出掛けしようかなと思い始めていませんか?
 せっかく着物でお出掛けするなら素早く身支度してサッと動きたいもの。大正時代にも同じように着物をもっと活動的にできないかと考えた方がいました。名古屋女学校(現在の名古屋女子大学)の創始者、越原春子さんです。越原さんは着物をもっと手早く着ることができないかと考えました。そして生まれたのが名古屋帯です。前は最初から半分に折って仕立てられ、太鼓も一重で結ぶ手間を簡略化した名古屋帯は、活動の場を広げつつあった女性たちに大変人気を博したそうです。
 名古屋帯は大きく織物と染物に分かれ、柄の雰囲気によって普段着から略礼装まで幅広く使えます。素朴な風合いのものや、遊び心のある柄のものなどは普段着やお洒落着に。格調高い古典柄は色無地や小紋、御召、付下などとコーディネートして。着物を着る楽しみがもっと広がる名古屋帯をこの度たくさん取り揃えました。ぜひお気に入りの一本を見つけてください。

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■西陣織・川島織物
 袋帯や丸帯、綴帯など、格調高いフォーマル帯で名高い川島織物さんですが、名古屋帯も積極的に制作されています。中でも近年取り組まれているのが、若い女性スタッフが中心となった企画『結』です。女性の視
点で、結びやすくてお洒落な帯を提案されています。

■西陣織・紫紘
 精巧緻密な織の技術を誇る老舗の帯屋である紫紘さん。七宝繋ぎや笹蔓緞子などのシンプルな古典柄による名古屋帯は様々な場面で重宝します。紙ふうせん柄の可愛い帯は十三参りのお嬢さんにもオススメ。ぴたっと身体に添う締め心地です。

■西陣織・北織
 北織さんはカジュアルからフォーマルまで幅広い品揃えが特徴。紬に結びたくなる素朴な帯や、趣味性の高いモダンな帯、そして正倉院由来の格調高い帯まで、こんな時に結びたいという希望に添う帯が見つかるはずです。

■京友禅染・木戸源生
 白い生地をキャンバスに、ありとあらゆるものを描く京友禅染作家、木戸源生さん。その手から生まれる花は瑞々しく、メダカたちは自由に泳ぎ、蝶は今にも舞い飛びそう。お客様のご注文による別染もお受けくださいます。

■京友禅染・原田今日子
 友禅染に撒き糊の技法も駆使する新進気鋭の女流作家、原田今日子さん。既成概念に捉われない心の世界が布いっぱいに広がります。