染め工場の社長さんと寺本孝司さん
■オフィストリエ 寺本 孝司 紹介■

和装メーカーにてMDを10数年経験後独立
2010年よりオフィストリエとして活動
2010年10月京都新町でオフィストリエ初の展示会を皮切りに、年約4回の展示会と、百貨店での直接販売を実施。
日本の伝統技術に根ざしながら、今までにありそうでなかったオシャレな商品を、現代の感覚で創り続けています。

 神戸も桜が咲き誇り、春たけなわですが、弊店は早くも夏に向けての催しが始まります。
 『オフィストリエ 大人のオシャレユカタ』と題して、この夏イチオシの浴衣をご紹介いたします。浴衣といっても、生地や染はもちろん、染める前の下ごしらえから最後の仕上げまで、こだわり尽くした大人向けの本格浴衣で、浴衣としてだけでなく、夏の着物としてもお召しいただけます。商品提供は、「オフィストリエ」の寺本幸司さん。若くして独立され、伝統の技術を活かしながら新しい感覚でものづくりに取り組まれ、品質が良く今のセンスに合う和の装いをプロデュースしておられます。



 この度、寺本さんと浴衣の会をさせていただくにあたり、『丸太や』×『オフィストリエ』のコラボレーションとして、音符柄の新作浴衣を製作していただくことになりました。その音符柄浴衣を染める現場を、寺本さんにご案内いただき見学しました。
 日本からものづくりの現場がなくなりつつある昨今、京都の着物関連の現場も厳しい状況が続いています。確かな技術が失われつつある中、今回寺本さんがご案内くださった染屋さんは、高い型染め技術を誇る京都随一の染屋さんです。工房にお連れ頂いたときは、ちょうど音符柄浴衣の地染めを行うところでした。今回はミントグリーンと藤色の二配色を制作いたします。工房には二反分の長さの生地が張ってあり、染められるときを待っています。型に染料を流し、二人掛りで手早く地染めを行います。時間が経つと乾燥が進み、色ムラになってしまいます。柄と地は別々の、三枚の型でそれぞれ染められますが、わずかなズレも無くぴったり染められていきます。一度地染めを行ったうえに、さらにもう一度同じ色で重ねて染めます。これで色はより深みを増します。浴衣八反分の生地が、正確で安定したリズムに乗ってどんどん染められていきます。目の前で、浴衣が生み出されていくのは、なんとも感動的でした。
 寺本さんのプロデュースされる浴衣は、まさに、人の手が生み出すもの、人の手のぬくもりが宿っているものです。ひとつひとつ、こころを込めてつくられた浴衣に袖を通せば、愛着もひとしおになるはずです。
 今回の会には、もちろん、この「音符柄の浴衣」のほかにも、「オフィストリエ」さんプロデュースの、雪花絞りや綿絽の浴衣などオシャレな浴衣が揃います。
 さて、そんなオシャレな浴衣に合わせる帯は、何が良いかな、と思っていると、「オフィストリエ」さんの展示会で、寺本さんがご自分の浴衣に合わせて選んでおられたのは、なんと、今年一月にご紹介した帯屋「紫紘」さんの八寸夏帯です!出会うべくして出あった、という思いがしました。今回も、もちろん「紫紘」さんも快く協力して出品してくださいました。
一味違う上質の装いで、この夏をいつもより味わい深くすごしてみませんか?
 六日(土)は、寺本さんもお越し下さいます。皆様のご来店をお待ちいたしております。


※下の画像にマウスを合わせていただくと大きな画像がご覧になれます。
「オフィストリエの浴衣」と「紫紘の経絽八寸帯」の取り合わせをご覧ください!