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着物 本友禅染  木戸源生
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  『蝶(ちょう)』

 「ちょうちょ ちょうちょ 菜の葉にとまれ」と童謡に歌われる蝶は、その色と形の美しさと、ゆらゆらと舞い飛ぶ愛らしさで日本人に親しまれてきました。しかし小さな卵から孵化し、イモムシ、アオムシ、ケムシと呼ばれる幼虫からさらに蛹に変体し、成虫へと羽化する、その過程の神秘さゆえに、霊魂の化身ともみなされてきました。また、死体に化したような蛹から蝶に再生し、華麗に羽を広げて舞い上がる姿は復活のシンボルともなり、生死の境涯をくぐりぬける武士に、ことさらに愛好され、平氏一門の家紋ともなりました。

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