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着物 雪花絞り  寺本幸司
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  『雪花絞り(せっかしぼり)』

 「雪花絞り(せっかしぼり)」は「有松絞り(ありまつしぼり)」の技法のひとつです。「有松」は名古屋市の南に位置し、江戸時代、東海道に面していましたが人家が無く、治安上問題があったので尾張藩が住民を募って集落を作ったのが始まりです。しかし丘陵地帯で農業に適さず、すぐ側の「鳴海」が宿場町であったので宿場としても成り立たず、移り住んだ住民の竹田庄九朗が絞り染めで三河木綿の手ぬぐいを作り街道を行きかう人々に土産として売ったのが「有松絞り」の始まりだといわれています。その後豊後から移り住んだ三浦玄忠の妻が「豊後絞り」の技法を伝え「有松絞り」は大きな進歩を遂げました。このとき伝えられた技法は「三浦絞り」として現在も受け継がれています。「雪花絞り」は技法上は「板締め絞り」の一種ですが、白生地を三角形に折りたたみ板で挟み、染液に浸けて染めます。染め上がると、雪の結晶のようでもあり、花びらが開いたようでもあるところから「雪花絞り」と呼ばれています。

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