今回は、丸太やオリジナルコレクションの、バイオリン柄袋帯と音符柄京袋帯を制作していただいている山口和市郎さんをご紹介いたします。山口さんの帯は、柄にも色にも素材にも、一つ一つこだわりを持って制作されています。だから、シンプルなのに深い味わいがあります。
 この度、弊店オリジナルの京袋帯を新色で制作していただきました。その制作過程で、山口さんと私は何度も相談させていただきました。ほんの少しの色の違い、ほんの少しの素材の違いが、帯の表情を大きく変えます。山口さんは私の希望も細かく聞いてくださり、一つ一つ厳選しながら、品の良い紫の帯を織り上げてくださいました。この一本の帯にかけるこだわり、情熱が、山口さんの帯がもつ深い味わいの秘密なのです。
 帯を結ぶ。それは、製作者の心と技を帯として結ぶこと。山口和市郎さんの帯の数々を、店いっぱいに展示いたします。織りあがった丸太やオリジナルの新色・京袋帯も合わせて、是非ご覧ください。
( 三木 弦 )