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  『繰越』

 現在、着物の形は、男性と女性と、基本的に大きく異なってはいません。しかし、やはり、男性と女性の着物の仕立て方には、いくつか違う部分があります。その一つが「繰越」です。女性の着物には「繰越」といって、後ろ身頃の腰の辺りを一部つまんで二重にし、衿が少し後ろに引かれるように仕立てるのです。首筋の背後が見えるように工夫して、襟足の美しさを際立たせようとする仕掛けです。女性美のなまめかしさを表現しようとするのです。男性の着物では、逆に襟元をすっきりと立てて凛々しさを強調するのです。

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